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2025.07.15 23:24

〔米株式〕NYダウ反落、138ドル安=ナスダックは一時最高値(15日午前)

 【ニューヨーク時事】15日午前のニューヨーク株式相場は、6月の米消費者物価指数(CPI)がインフレの高止まりを示唆する内容だったことを受け、反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比138.08ドル安の4万4321.57ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は一時取引時間中の最高値を更新。同時刻現在は124.02ポイント高の2万0764.35で推移している。

 米労働省が朝方発表した6月のCPIは前年同月比2.7%上昇した。伸び率は前月(2.4%)から2カ月連続で拡大し、市場予想(ロイター通信調べ)と一致。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数も2.9%上昇と、伸びは前月から加速した。トランプ政権による高関税政策の影響が物価全体の押し上げとして反映された格好。これを受け、インフレ再燃を警戒する米連邦準備制度理事会(FRB)が今月末の連邦公開市場委員会(FOMC)で5会合連続で政策金利を据え置くとの見方が台頭。ダウは一時150ドル余り下落した。

 米銀大手3行が先陣を切り、この日から2025年4〜6月期決算発表シーズンを迎えた。JPモルガン・チェースの四半期決算は、前年同期に一時的要因で利益計上した反動で減収減益となった一方、シティグループ、ウェルズ・ファーゴはいずれも増収増益。ただ、3行とも調整後の1株当たり利益(EPS)は市場予想から上振れ。米相互関税の発動により株式相場が大きく変動したことが、顧客の取引活発化につながり、3行ともに株式トレーディング収入は増加した。

 個別銘柄では、アメリカン・エキスプレス(アメックス)、トラベラーズ、ゴールドマン・サックスなど金融関連がいずれも1%超安となり、ダウ平均の下げを先導。一方、エヌビディアは一時最高値を更新後、3.6%上伸し、ナスダックの上昇基調を支援。同社は、中国への人工知能(AI)向け半導体の販売を再開することで米政権に承認を得たとの報が好感された。

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